女性役員震える声で55歳以上切り捨て報告からの鬱病退職


僕が勤務している、地方都市にある衰退して潰れそうな会社では、乗っ取られてから年配管理職&妊娠した女性社員の退職強要→将来に希望が持てない30代社員が片っ端から転職→20代男性社員も結婚を機に寿退職…

と坂道を転がるように悪化の一途を辿っているのは前回までに書きましたが…

時々、良心的な動きもあるものです。

ある頃から、会社を乗っ取った筆頭株主の血縁に当たる方が雇われ社長をするようになりましたが、その社長はもともと東京の大手IT企業にいた方だけあり、意外なほど雇用環境にノーマルに良心的な方でした。

社員からも人望の厚い女性管理職を役員に引き上げ、女性の雇用条件の向上を計ったり…

全社員に60歳まで満額で雇用する保証を宣言したり、明るい光が見えたりもしました。

しかし、実権を握っているのは、あくまで筆頭株主の一族ですので、そんなホワイトな会社経営が許されるはずもありません。

全社員満額終身雇用の発表から僅か半年、全社員は集められ、震える声の女性新役員からの発表を聞かされました。

全社員、55歳で一律に新給与体系に移行…

具体的には、新入社員並みの手取り15万円になるという内容でした。

全社員から、冷たい怒りの視線を浴びせられた、女性新役員さんが可哀想でいたたまれませんでした。

決して、本人の望みではなく、言わされているだけなんですけどね。

言うほうも、聞かされるほうも、なんか地獄のひとときでした。

ほどなく、女性新役員さんは心の健康を害し、休んだり出勤したりで、結局、自主解任されました。

同時に、任期途中の雇われ社長さんも異例の解任となり、以後、社長職はメインバンクからの天下り受け皿枠になっています。

前社長解任後の、銀行からきた新しい社長さんの就任挨拶は、今でも心に残っています。

「何か、とりあえず私が社長をすることになったみたいなので、みなさん頑張りましょう。」

あぁ、いよいよ末期だなと痛感しました。

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